競売の処理が早まっています

競売

住宅ローンの返済が3ヵ月~6ヵ月滞り、期限の利益を喪失し金融機関が保証会社から代位弁済を受けると、保証会社や債権回収委託会社から一括弁済を迫られます。

任意売却はこのタイミングで始めるのですが、そのまま何もしないでいると保証会社や債権回収委託会社は裁判所に競売の申し立てを行い受理されると裁判所は不動産を「差押え」本人に対し「競売開始決定通知書」を送達します。この書類を受け取って慌てて相談に来られる方が多々いらっしゃいます。

その後1・2週間後に裁判所の執行官と評価人(不動産鑑定士)が、債務者の不動産の最低落札価格を決めるために見にきます。その際内覧を拒否することはできません。不在の場合は「○月○日に来るので、都合の悪い場合は連絡するよう」通知書を置いていきます。そのまま連絡をしないで二回くらい繰り返すと、鍵を開けて中に入って写真を撮っていきます。鍵が開かない場合は鍵の交換をする場合もあります。そうなると裁判所に鍵を貰いに行かないと家に入ることができなくなってしまいます。これは決して不法侵入ではなく、強制的に家に入る権利を有しているのです。

その後、競売資料の作成、売却基準価格の決定、入札の公告、入札、開札、売却許可決定、引渡し命令、となっていきます。

以前はこの処理には6ヵ月~8ヵ月を要しましたが、現在は処理のスピードが早くなっていて4ヵ月~5か月で売却完了になってしまいます。

任意売却は、理屈的には開札の前日までは可能です。開札日の前日までに物件の購入者を見つけ売買契約・決済をし債権者に競売の取り下げに応じてもらえる額を返済し、競売を取り下げしてもらいます。任意売却の場合、売却価格は売主の希望額ではなく、債権者が抵当権を外すのに納得出来る価格でなくてはなりませんので、そのための交渉の時間が必要となりますし買い手を探すのにも時間がかかります。

全ての債権者が任意売却に応じてくれる訳ではありません。債権者は予納金を納入し競売申し立てを行い、裁判所の評価に基づき法的に処分してくれる訳ですから、一旦競売の申し立てをしてしまうと任意売却に応じてもらえない場合もあります。応じてもらえても競売を止める訳ではなく競売と並行して行わなければなりません。

処理が早まっている理由に、競売物件の減少が考えられます。平成21年12月から施行されている「金融円滑化法」により札幌市内でも約3000件のリスケジュールが実行されている様です。円滑化法・リスケジュールにつきましてはこちらをご覧ください。

住宅ローンの返済に困ったらまず金融機関にリスケジュールの相談をしてください。それでも返済が困難な場合は、早い時期の相談をお勧めいたします。早い決断が早期解決・任意売却を成功へと導きます。

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