本日は2月最後の日となります。
ご相談者のI様は札幌市南区に在住、13年前に地銀より融資を受け、I様単独名義で戸建てを建てられました。
ご家族は奥様と中学生のお子様が1人、小学生のお子様が2人おります。
3年前にI様の会社で人員削減があり、I様もリストラの対象となりました。
会社から同じ職種の会社を紹介され退職後の翌月にはすぐに働き始めましたが、前の会社より給与が減収し、
年2回のボーナスも無くなりました。
住宅ローンは35年返済、残り22年、毎月約6万円の返済があり、年2回のボーナス返済が10万円あります。
奥様はパートを2ヶ所掛け持ちをして夫婦2人力を合わせて返済をしておりました。
しかし、奥様は施設に入居している認知症の父親の介護や、子供の部活の送り迎えや家の家事、
掛け持ちのアルバイトを続けて精神的にも肉体的にも限界となり去年の1月に過労で倒れました。
2週間で退院されたようですが、パートは1ヶ所辞めることになりました。
奥様のパート収入が減ったことにより昨年の4月から住宅ローンが3ヶ月滞納。
子供の成長と共に年々出費も増え、お父様の介護用品の購入、昨年6月のボーナス返済分の用意など、
ご夫婦は精神的に追い込まれていったようです。
現在滞納は4ヶ月、ボーナス返済は平成29年度の12月分が未納となっております。
固定資産税は滞納しておりませんが、平成30年度の固定資産税が4月に届く事を想定し、1月に不動産会社に査定を依頼しました。
残債は約2,000万円あり、査定額は残債に届かず、1,500万円が限度でした。
差額を払える貯金はなく、買い換えローンを組んでまで家を売却する予定もございません。
このままローンを滞納しながらなんとか生活していく事は精神的に苦痛であり、売却をして楽になりたい。
そんな気持ちがあり、今回当社にご相談をいただき、任意売却のお話をさせていただきました。
任意売却のデメリットも充分にお話させていただいた上で、売却をするお気持ちを固めていただきました。
引越しのタイムリミットまで、最低でもまだ3ヶ月以上はございますので、夏から秋に掛けてのお引越しとなります。
お話をさせていただき、最後にはI様ご夫婦の気持ちは楽になったようです。
I様は私に【13年間住んできた家を手放すことは悲しいことですが、最悪の場合、任意売却をせず家に固執し、このまま滞納を続けた場合は競売に
なっていたかもしれない。そうなっていれば今よりもっと酷い状態で精神的に病んでいたかもしれません。運命だったと思い、後悔のないよう
今の家にあと少し住んでいられる時間を子供と大切に過ごしたい。】とおっしゃっておりました。
私は悲しい選択ではなく、家族が生きていく為の間違いの無い選択であったとI様に心から思っていただけるよう、大切に売却をさせていただきます。